2023年4月9日日曜日

【Grasshopper_78】S字形のサーフェス上に作成したパターンのサイズを微調整する


今回のテーマは、S字形のサーフェス上に配置したパターンの位置や向きを微調整する方法です。
S字の形をしたサーフェス上に幾何学模様を配置すると、一般的なやり方だと上の図のように湾曲部で形が歪んでしまい隙間が均一とは言えない状態になるかなと思います。これを補正するやり方を考えてみました。

Step.1 事前準備

・事前準備として、RhinoのXY平面上にS字の曲線を2本、長方形を1つ用意してGrashopperに取り込みます。長方形のほうはNetworkSurfコンポーネントにつないでサーフェスを作成しておきます。

Step.2 長方形にひし形を配置して大きさを変化させる

・長方形のサーフェス上にDiamond Panelsコンポーネントを使ってひし形を配置します。同時に、ひし形の中心点を取り出します。
・中心点の座標のY座標値を取り出し、BoundsとRemapコンポーネントの二つを組み合わせて範囲変換します。今回はオフセット量とフィレットのR値を二つ徐変させるため、Remapコンポーネントを二つ用意し、それぞれOffset Curveコンポーネント、Fillet Distanceコンポーネントにつないでひし形の大きさを変化させます。この辺りはお好みで。

Step.3 左右対称になるよう位置をずらす

・Y軸を境に左右対称形状にさせるため、作成したひし形を若干量、X方向に移動させて長方形の枠で相関を取ります。
・List Itemコンポーネントの0番目がちょうど右下のひし形に相当しますので、中心点のX座標値分だけ右方向に移動させ、長方形との相関部分はRegion Intersectionコンポーネントにつないで作成します。

Step.4 S字曲線を二か所に分離する

・続きまして、S字曲線側の加工をしていきます。S字曲線の下側の方をShutterコンポーネントを使って2個所に分けます。凹部分を境に分けると丁度いいかなと思います。

Step.5 法線方向の直線を作る

・分離した下側のS字曲線のうち、まずは右側を15分割し、その点における接線ベクトルを求め、Z軸方向の直線を基準に90度回転させ、法線方向の直線を適当な長さで作ります。

・左側は4分割し、こちらはY軸方向に適当な長さで直線を作成します。

Step.6 法線方向の直線の傾きを回転させて微調整する

・作成した直線を回転させて、均等な傾きになるよう調整していきます。
・左右端の直線が回転角度0度の状態として徐々に増やしていくので、Rangeコンポーネント、およびGrafpMapperを組み合わせます。
・GraphMapperから出力する数値は0から1までの間の数値となりますので、これに対し掛け算を施した状態で微調整していきます。左側と右側をそれぞれやります。

Step.7 傾きを調整した直線を使ってサーフェス化する

・傾きの調整が終わったら、冒頭で取り込んだS字曲線の上と下、及び傾きを調整した直線を使ってNetwork Surfaceコンポーネントにつないで面化します。

Step.8 ひし形をマッピングさせる

・最後に、Map to Surfaceコンポーネントにつないでひし形をマッピングさせ、適当にサーフェス化したら完成です。

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