2020年2月16日日曜日

【Grasshopper_29】鎚起(ついき)のお椀を再現してみた


日本の伝統工芸品再現シリーズ第二段ということで鎚起(ついき)
と呼ばれる、ハンマーで銅をたたいて作られるオブジェを再現してみました。

トップ画像はBlenderによるレンダリング画像です。

完成状態は以下のような状態です。

Step1.サーフェスを作る

・お椀の側面(パターンを配置する面)を作成します。

・断面カーブを作り、原点周りに回転させてサーフェス化します。

・パターンを配置する範囲は、実際の側面よりも少し大きめに作ってからカットしますので、サーフェスの上端を2mmぐらい延長します。

Step2.サーフェスを狭める

・Step.1で作成したサーフェスをGrasshopperに取り込みます。

・お椀の底は平面にしておきたいので、isoTrimコンポーネントを使ってサーフェスの範囲を少し狭めます。

Step3.点を配置する

・サーフェス表面に、Populate Geometryコンポーネントを使ってランダムな位置に点を配置します。

Step4.3D Voronoiを作成する

・Step.3で作成した点を中心に、Voronoi 3Dコンポーネントを使って3D状のヴォロノイ形状を作成します。

・3D VoronoiコンポーネントのB入力ですが、少し大きめの形を作っておきたいので、ScaleでBounding Boxの中心を基点に1.2倍ほど大きくしてからつなぎます。

Step5.サーフェスとVoronoiの交線を作成する

・Step.2のサーフェスと、Step.4で求めたヴォロノイ形状との交線をBBXコンポーネントを使って求めます。

・出力はFlattenで階層を平坦化します。

Step6.PolyLineに変換する

・Step.5で求めた交線は3Dサーフェス上の自由曲線なため、このまま凹みを作るとエッジが強調された形状にはならないため、次数を直線と同じ2次にします。(いわゆるPolyLineです)

・Discontinuityコンポーネントを使って、Step.5で求めた交線の変曲点を求め、PolyLineコンポーネントを使ってポリカーブを作成します。

Step7.サーフェス化

・Step.6で求めたPolyLineを、Patchコンポーネントを使ってサーフェス化します。

Step8.ライノで加工

・Step.7で求めたサーフェスをRhinocerosにBakeし、お椀の上端や内側の部分を作成したら完成です。

・今回のモデルは、板厚が2mm、上端のフィレットはR1で作成しています。

1 件のコメント:

  1. 真似してみましたが、再現できません。全貌をご教授ねがえませんでしょうか

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【Grasshopper_98】SporphとSurface Morphingの特徴、違いなどについて

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