せっかく時間ができたので、日本の伝統工芸品シリーズの続きを進めることにしました。
練習にちょうどよさげだなと思って選んだのが、日本の伝統工芸品で有名な、ガラスの皿です。
先日の、切子のコップの時とは違い実物が手元になかったので、ネットから検索した、ちょうどよさげな画像をベースに作ってみました。
完成状態の図は以下のような感じです。
・表面側
・ボトムビューすべてNurbsサーフェスによるモデリングです。
Step1.同心円の作成
・大きさは皿の外形のおおよその値を写真から推定して決めます。
・まずは同心円の数をNumber Sliderで調整できるようにし、Rangeコンポーネントを使って、0から1の間を等分割した数列を作ります。
・等分割した数値をGraph Mapperコンポーネントに入力することで、等間隔だった数値の差に変化をつけます。(最小値が0、最大値が1は変わり無いです)
・間隔を変化させた数値に、Step.1で求めた外側の円の半径を掛け合わせることで、最小値が0、最大値が外側の円の半径になるような同心円ができます。
※半径が0の円は必要がないのでCull Indexコンポーネントを使って除外します。
・取り出した円を、Divide Curveコンポーネントを使い、同心円と同じ数だけ分割点を作ります。
・作った分割点と、原点との間に直線を作ると上図のようになります。
・Line コンポーネント内の順番を、Reverse Listコンポーネントを使って反転することで、上下対称の交点が求まります。
・Nurvs Curveの始点を原点にしたいので、Insert Listコンポーネントを使って、交点の数列の先頭に原点(0,0,0)を挿入し、Interpolateコンポーネントを使って自由曲線を描きます。
・回転する本数は、今回は30本とし、360を30で割った値を回転角度としています。
・Step.5で求めた回転カーブと内側の円との交点を求め、Shutterコンポーネントにつないでカーブの片側を抽出します。
Step7.回転カーブの分類
・Step.6で求めた、2種類のカーブを、それぞれ、1個おきに分類します。・Cull Patternコンポーネントを計4つ用意し、片方がTrue False、もう片方がFalse Trueの順序でそれぞれのカーブにつなぎます。
・これ以降、判別しやすいようにA-1,A-2,B-1,B-2と名前付けしました。
ここから先は、切子の溝の部分を作っていきます。
Step8.皿の裏面を作る
まずは、下の図のようにお皿の底面をRhinoceros上で作ります。・原点を中心に、幅が100mm、高さが23mmの四角枠の中になだらかな曲線を作成し、回転させてサーフェス化しています。
・厚みは後の工程で付けますので、ここではひとまず1枚の底面のみ作ります。
・次に、Grasshopperに作った底面サーフェスを取り込み、オフセット面を作ります。
今回は、Zマイナス方向に1mm、Zプラス方向に0.5mm,2mmの計3種類を作ります。
・ついでに、溝の幅を2種類、Number Sliderで用意します。
・サーフェスは、少し大きめに作っておくと後の加工がやりやすくなるので、Rhinoで作ったお皿の底面の端末を数mm延長しておきます。また、この後に行う、ブーリアン演算がうまくいかないときは、リビルトサーフェス機能を使って、サーフェスのUVを整えておくことをお勧めします。
・原点を中心に、A-1に含まれているぞれぞれの曲線を2.5°、回転させます。マイナスの数値を掛け合わせて、逆向きに回転させたカーブも同時に作ります。
・つぎに、A-1カーブ自体を+2mmオフセットさせた面に投影します。
・投影した各3DカーブをMergeコンポーネントを使って一つのコンポーネントにまとめ、Loftで面を張りCap Holesコンポーネントを使って開口部に面をはると、上の図のような三角形の立体ができます。
※LoftのOptionsはStraightに設定しておきます。
・回転角度は2°とし、-1mmオフセットした面に投影し、A-2カーブ自体は+0.5mmオフセットさせた面に投影し、それぞれをまとめてLoftで3D化します。
Step11.溝の3D曲線の作成その3
・B-1カーブも同様に、2.5°回転させたあと、-1mmと+2mmのオフセット面に投影し、Loftで3D化します。
Step12.溝の3D曲線の作成その4
・Step.8で作った、底面形状を使って作っていきます。
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