2022年2月20日日曜日

【Grasshopper_58】Grasshopperプラグイン「Nudibranch」各種機能の紹介


パターンの大きさを徐々に変化させるときに便利なNudibranchプラグインについて、機能の紹介をしたいと思います。

どちらかというと簡単な事例紹介となります。

Animators

1.Bouncers

・Boxの中にランダムに点を配置し、その点をランダムな方向に動かすアニメーションの機能です。実際に移動するのは点のみとなりますので、上の図ではその点を中心とする球を作るコンポーネントを後ろにつなげています。

・衝突判定などの物理演算機能は無く、単に動かすだけのものです。衝突してもそのまま貫通するのみとなります。

・点のみだと動作は軽いですが、上のサンプルのように3Dオブジェクトを生成すると動作がかなり遅くなります。

2.Railway

・この機能も同じくアニメーションさせるためのもので、曲線上に点を配置し、端から端に向かって一定の速度で動かすものです。

3.Satellite

・対象となるオブジェクトの周りをぐるぐる回らせるアニメーションです。名前の通り、衛星みたいな関係でしょうか。

4.Walkers

・サーフェス上に点を配置し、サーフェス上をランダムな方向に移動させるアニメーション。

続いて、アトラクター機能に移ります。

Attractors

5.Attractor Value

・基準となる点(上の図の青色)を中心とし、R入力(半径)で指定した円の内側にある点ごとに距離を計測し、その距離の最大~最小の範囲を0~1の範囲に変換する機能です。放射状に数値を変化させたいときに使います。

・V出口から出てくるのは0~1の間の数値となりますので、Remapコンポーネントにつないでお目当ての数値の範囲に変換して使います。上の図では球体の半径につないでいます。

・指定した円の外側の数値については、最大値もしくは最小値のどちらかを選べます。上の図は最大値を設定した状態。Mi入力のtoggleをfalseもしくはtrueで切り替え可能。

・中心から外に向かって、徐々に大きくするか小さくするかの切り替えはAs入力のtoggleで切り替え可能です。

6.Point Attractor

・こちらは、点そのものを動かす機能です。基準になる点(青色)を中心とし、R入力(半径)で指定した円の内側に含まれる点に対し、所定の力で引き寄せる(引力)、あるいは押し出す(反力)という仕組みです。上の図は元の位置(黒)から青色の球体に向かって引き寄せた事例です。

・引力と反力はReのtoggleで切り替え可。

・中心から外に向かって、徐々に力を強めるか弱めるかの切り替えはAs入力にtoggleで切り替え可能です。

・指定した円の外側に含まれる点に掛かる力は、最大もしくは最小のどちらかを選べます。Mi入力のtoggleをfalseもしくはtrueで切り替え可能。

・力の大きさはF入力、計算回数はItで設定可ですので、ここで強弱を調整します。

7.Point Ravel

・5.のAttractor Valueとほぼ同じ機能ですが、こちらは、円の内側にある点のいくつかをランダムに選定し、数値を最小値もしくは最大値に置き換えるものです。

・ランダムに選定するシード値は、S入力に整数を指定します。

・不規則に変化させたい時に使えるかもしれません。

8.Twirl Attractor

・指定した円の外側にある点を回転させる機能。

・回転方向を時計回り/反時計回りの切り替えをCl入力のtoggleで可。

・回転力自体はF入力につないだ数値で指定可。

9.Curve Attractor

・6.のPoint Attractorと同じ考え方をカーブに置き換えたもの。C入力で指定した曲線の、R入力で指定した数値分だけ内側と外側にオフセットさせた2本のカーブに囲まれた点を引力もしくは反力を使って移動させる機能。

・6.と同じく、最内側と最外側の点にも最小値、もしくは最大値の力が掛かります。切り替えはMi入力のtoggleで設定可。

10.Curve Ravel

・7.のPoint Ravelの考え方をCurveに置き換えたもの。C入力で指定した曲線から、R入力で指定した数値分だけ内側と外側にオフセットさせた2本のカーブに囲まれた点と指定した曲線までの最短距離を求めて、その距離の最大~最小の範囲を0~1の範囲に変換する機能。

・7.と同様に、2本のオフセット曲線に囲まれた点をランダムに選定し、数値が置き換わるので次の11.に比べて不規則な感じになります。

11.Curve Value

・5.のAttractor Valueの機能を曲線に置き換えたもの。使い方は10.のCurve Ravelとほぼ同じです。

・Nudibranchの中ではこれが一番使いやすいと思います。実際、業務ではこのコンポーネントしか使っていません。

続いて、Scramblesの機能に移ります。

Scrambles

12.Curve Hicking

・9.のCurve Attractorの3D版です。

・各種パラメーターの設定方法は9.と同じです。

13.Point Hicking

・6.のPoint Attractorの3D版です。

14.Climber

・サーフェス上の点に重力(Z方向の力)を掛けて、点を移動させる機能。

・こちらは、角度(radian)で強弱を指定します。

・使い方が難しいかなという印象です。

15.Point Patrolling

・基準の点(青)を中心に、サーフェス上にある点に回転方向に移動させる機能。

・8.のTwirl Attractorの3D版みたいな感じです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

【Grasshopper_98】SporphとSurface Morphingの特徴、違いなどについて

今年もまたGWに突入しましたね。コロナ明けに円安、インバウンド特需のおかげで東京から郊外に出かけると例年以上に混雑に巻き込まれそうなので、昨年と同様、連休中は家に籠ってブログを更新します。今回のテーマは、Surface MorphingとSporphの違いについてまとめてみました。