近頃はビジュアル品質の強化を目的としてUnreal Engine5を使う頻度が増え、現在もまだ学習しながら徐々に応用範囲を広げている最中ですが、Grasshopper使いにとって便利なアプリであるDatasmith Exporter for Rhinoはどのデータまで転送できるのか、詳細部分まで把握できてなかったので試してみた記録です。
Unreal Engine5のVersionは事情により5.3.2を使用しています。
・最初に、RhinoからUnreal Engineに転送するデータを用意しました。1辺500mmの立方体を二つ、中心間距離は1000mmです。
・シェーダーはそれぞれ別の物をアサインしています。
マテリアルはいずれも物理ベースで、シアン色の方は上の画像のようなパラメーターです。
・右の木目のほうは、フリー素材を使ってディフューズ、メタリック、ラフネス、ノーマルマップ、ディスプレイスメントマップなど各種テクスチャを割り当てています。
・折角なので、環境はRhinoにデフォルトで入っているHDRIを使い、地面は適当に塗料シェーダーを割り当てています。
・次に、Unreal Engine5を起動します。起動時のカテゴリ選択はGAMESのBlankにしました。
・Unreal Engine5が開いたら、Datasmith Exporter for Rhinoを使って連携させます。やり方は以前の記事で紹介した方法そのままです。
インポートオプションはすべてにチェックをつけています。
・データ転送処理が完了した状態です。立方体は二つ共に転送できています。
・次にマテリアルの確認。こちらも合計3種類のマテリアルが転送されています。
・テクスチャはディフューズとノーマルマップのみ転送されていますね。その他のテクスチャは除かれているようです。必要最低限の品質のみ転送可といったところでしょうか。
・次にTransformの確認。右の木目のBoxを選択するとXに100の数値が記載されています。Unrealはセンチ単位なので、こちらもRhinoと同等の数値になっています。実際に動かしてみましたが、座標系もX、Y、Zの方向が合っている状態です。
・マテリアルのパラメータもチェックしてみました。シアン色の方では、ディフューズカラーとラフネス値のみ転送されるようです。メタリックは1からラフネス値を引いた値が割り当てられるようで、Rhino側の変更には無反応です。その他の項目は転送されないので、シェーダーの転送も基本的には最低限のみといった感じです。
・よりリアルな質感を求める場合は、一手間増えますが、インポートオプションの項目でMaterialのチェックを外し、Unreal上で別途、別のマテリアルを割り当てる方法が可能です。
・木目のBoxの方も似たような感じです。ノーマルマップのFlatnessは、Rhino側が30%表示だとUnreal側は0.7の表示になりますので自動で換算して転送されているようです。
・最後にアウトライナーの確認です。転送されるのはジオメトリのみとなっており、床やHDRIなどの環境データ、カメラは転送されないようです。
以上、軽く触ってみた結果をまとめてみました。今後も何か新しい発見があれば、更新していきます。
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